遠くは見通せない

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北朝鮮はミサイルを撃ち放題である。
迎撃すれば良いではないかとも意見もあるが、果たして出来るのだろうか。
北朝鮮が米国に向けてミサイルを発射したとすれば、着弾までに40分くらいかかる。
この位の時間があると迎撃準備が出来る。
しかし日本の場合は距離が近いので、発射を検知してから迎撃するまでの時間が余りない。
機械は素早く動くだろうが、政治的判断が素早く出来るのかどうか。

そもそもどうやって発射を検知するのか。
例えば富士山の頂上にレーダを設置したとして、見通し距離は230km程度でしかない。
北朝鮮のミサイルが上昇し、高度が50kmまで上がると富士山の頂上から"見える"ようになる。
ただし目標が相当小さいので、レーダには高い分解能が要求される。
日本でも稼働しているTPY-2は170kW出力のXバンドレーダで、100m以内にいる鳥は死んじゃうよと言うくらいのハイパワーだ。
目標までの距離が2,000km以内であれば、目標物を形として捕捉できるそうだ。

レーダで目標を捕捉して軌道計算する訳だが、ミサイルは5km/s以上の速度で移動している。
軌道計算をしてEEZ内に落ちるなと判断できたらPAC-3を2発(1ペア)発射するのかな。
これで9割以上の命中率になると予想されているが、何しろ(日本は)迎撃した事がないのだから分からない。
防衛省の図によれば最高高度付近で迎撃すると書かれているのだが、PAC-3の最高迎撃可能高度は150kmとなっている。
北朝鮮のミサイルは高度2000km〜6000kmまで上がるとされるので、ある程度落ちてこないと迎撃できない。

最高高度付近では速度が落ちるので迎撃しやすいと言う事だと思うが、ICBM級のミサイルには届かない。
最高高度地点を通過して落ちてくるときには速度が上がってくるわけで、迎撃難易度が上がる。
実弾訓練のつもりで打ち落としてみても良いんじゃないのかな。
失敗したら韓国風に「政治的影響を考えて、ポーズだけにとどめた」とでも言えば良い。

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