干渉ノイズとは何だろう?

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BALMUDA Phoneの発売停止の原因は、BAND41に於ける干渉ノイズが規格を超える可能性があるというものだった。
BAND41は2.5GHz帯、干渉と言うからには干渉する(される)相手がある話だ。
ノイズというのはスプリアスの事を言っているのではないかと思う。
では何が何に干渉するのか。
一つは他局の電波か基地局の電波になる。
基地局はタイミングを同期させているだろうから、基地局の送信タイミングと移動機の送信タイミングが同じになる事はない。
すると他局との干渉か、或いは自分自身の信号の干渉かだ。
他局との干渉に関しては規格がない(と、思う)ので、残りは自分自身の信号の干渉だ。

自分自身の干渉とは、隣接チャネル漏洩電力になる。
図はマイクロニクスのページより。
無変調のキャリアだけであれば占有帯域幅は狭くなる(C/Nの分だけ広がる)が、変調波の場合は変調された信号とそれらの歪みによって占有帯域幅が広がる。

自分が使っている(使って良いと決められている)周波数の中に全てのエネルギが入っているのが理想だ。
しかし現実には歪みがあるので、隣のチャネルにまでエネルギが出て行ってしまう。
これが隣接チャネル漏洩電力になる。

ただ実際問題として隣接チャネル漏洩電力が規格を外れるのかと言われると、それは無いのではないかと思う。
部品の不良などでもあれば別だが、そうでない限り規格は外れないだろう。
まあギリギリで作ってしまって、抜き取り検査で不良が出た、みたいな事はあるかも知れないがそんな余裕のない設計をするかなと。
しかし何故今頃になって問題化したのか?
内部告発とか?
誰かが測って総務省に密告したとか?

ではこれをソフトウエア改修でどう改善するのか。
手っ取り早いのは送信出力を落とす事だ。
ただし3dB以上落とすと、これはまた規格外になってしまう。

干渉問題が起きた事が全くないかというとそうではなく、従来型携帯電話の時にはあった。
携帯電話それ自体は規格を満足しているのだが、近くに他社の携帯電話(別の周波数帯を使うもの)があると、その電波と当該携帯電話の送信波がミキシングされ、関係の無い周波数でスプリアスが出てしまうと言うもの。

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