皮を剥いたヒノキ

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昨年の初めに幹の皮をチェーンソーでぐるりと一周切った木がある。
刃の厚み分しか切れていないので、木はそこを修復しようと樹液を出していた。
昨年の段階では、多少葉の色が悪いかなと思う程度で枯れている風ではなかった。
そこで昨年秋に皮をもう少し多めに剥ぎ取った。
現在も明確に枯れているとは言えないが、でも葉の色は悪くなっている。
矢印で指した木がそれで、その右側のヒノキの葉の色と比較すると違いが分かる。
右側のヒノキも皮を剥いたのだが、ヒノキは切り倒しても数ヶ月間は緑を保っているので、そう簡単に葉の色は変わらない。

切り倒したヒノキが枯れるのに半年程度、皮を剥いた木が枯れるのは1〜2年先という感じだ。
切り倒したヒノキの枝は1年経っても柔軟性を保っている。
クヌギやケヤキの枝は、切り倒して半年もすると乾燥してパキパキ折れるようになる。

群馬県の試験によれば、幹の皮を2m剥いた杉が「落葉」状態になるまでに18ヶ月程度を要している。
「明らかに変化が見える」状態までは8ヶ月程度かかる。
概ね24ヶ月経過時点までに枯れる。

50cmしか皮を剥かなかった杉は、18ヶ月経過でも「樹冠において赤褐色が優占する」状態であり、24ヶ月を経過しても「落葉 」には至らなかった。
50cmの皮を剥いたもの、100cmの皮を剥いた木では36ヶ月経過後でも枯死状態に至らなかったとされた。
枯れる事はないが成長もしない程度にコントロール出来れば良いのだが、そううまくは行かないか。

巻き枯らしによって枯れた樹木の含水量は20%程度まで下がる。
枯れていない状態の含水量が120%程度なので、著しい差がある。

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