最近の計測値の部分だけを切り抜いている。
2日目に0.015ppmまで下がっているが、これはリキッドフォスフェイトリムーバーを添加した時の数値だ。
塩化ランタン添加前は0.058ppmで、塩化ランタン添加翌日は0.055ppmである。
その後は何故か上昇に転じた。
塩化ランタンによって固定されたリン酸が、徐々に分解してリン酸塩濃度が上がっているのか?とも思ったが、それにしては上がり過ぎだ。
活性アルミナ吸着剤は再生したが、それでもリン酸塩値の上昇は止まらなかった。
餌が多い事はあるのだが、それでも0.1ppmを超えるのは納得がいかない。
餌が少なかったとは言え、以前は0.03ppm前後で推移していたのである。
昨年使っていたのはナチュラル(ショップ名)オリジナルの活性アルミナ系吸着剤だ。
それ以前はカミハタのものを使っていた。
ナチュラルのものは工業用のものを小分けにして売っているものだと思われる。
横浜時代には工業用の活性アルミナを安く買ってきて使っていた。
ただ活性アルミナと言ってもいくつも種類がある。
吸湿用や充填用などは、価格は安いが吸着剤用と少し特性が異なる。
主成分のAl2O3の他に鉄などをはじめとした物質が混ざっていて、これらによって特性が違ってくる。
工業用活性アルミナでは硫黄分離用だとか酸の吸着などに使われる例が多く、リン酸吸着剤としての用途は一部に限られる。
これは溶液のpHが上がると吸着力が低下するためで、水槽水だとpHが8を超えるので効率は余り良くない。
ナチュラルの活性アルミナがどのようなものかはよく分からないのだが、再生しにくいとか吸着したものを放出しやすいなどがあるのかも知れない。
吸着用より多少不純物が多い充填用は、1kgあたり2,290円と安い。(高純度品は少し高い)
リン酸吸着用だと酸化チタンが混ざっているものなどがある。
ナチュラルオリジナルの活性アルミナは、1kgで1,958円と安価だ。
カミハタのフォスフェイトリムーバは1500cc(約1.2kg)で約3千円である。
今回はエーハイムのリン酸除去剤を使ってみる事にした。
アルミナ系リン酸吸着剤よりも、鉄系のリン酸吸着剤の方が吸着速度が速いと言われる。
もっとも以前に使ったPO4X4は特別な感じはしなかった。
PO4X4は鉄系吸着剤を樹脂コートする事で、鉄系リン酸吸着剤の4倍の能力を発揮するというのが謳い文句だ。
それまでの微粉末状の鉄系吸着剤(GFO)は通水性が悪い上に水中に舞ってしまって使いにくく、それを改善したのがPO4X4という訳だ。
ただし粒径が非常に小さいので、通水性の確保などの点で使い方自体が難しい。
日本では見かけないのだが、鉄系吸着剤(GFO)専用の流動リアクタが必要だ。
構造的にはバイオペレットリアクタと同じ様なもので、ただし水が噴き出すのが最下部であり、水の勢いは弱く水の出る範囲は広くみたいな感じだ。
エーハイムのリン酸除去剤やローワフォスなどは、言わば第3世代のGFOと言えるかも知れない。
初期の頃の微粉末状のもの、PO4X4に見られる樹脂コートなどのもの、そして多孔質状に加工して粒径を大きくしたものだ。
エーハイムのリン酸除去剤を入れて1時間ほど経つと、ORPが340→290に低下したが翌日には元に戻った。
pHは8.58→8.72になったが、これも翌日には元に戻った。
リン酸吸着でpHが上がる(エーハイムは上がらないと言っている)筈なので、これは理にかなっている。
天然海水を使っていてKHが7程度と低いので、pHの変動は大きく出やすい。
リン酸塩値は翌日に0.107ppm、翌々日には0.09ppmとリン酸除去剤投入前よりも低下した。
リン酸除去剤を入れたのが9日目(オレンジの線)である。
明日か明後日には又測ってみようと思う。
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