海水水槽:リキッドフォスフェートリムーバーのスタティックテスト

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塩化ランタンの添加によってリン酸塩値はどうなるのか。
塩化ランタンとリン酸が化合したものに、リン酸テスター(リン・モリブデン酸錯体抽出法)は反応するのだろうか。
水槽そのものに添加して実験すると分かりにくいので、水槽水を100cc取り出してそれにリキッドフォスフェイトリムーバーを添加してみた。
リキッドフォスフェイトリムーバーは30リットルの海水に0.25mlを添加すると、1ppmのリン酸を固定出来るとある。
比例的に考えれば300リットルの海水に0.25mlのリキッドフォスフェイトリムーバーを添加すると0.1ppmリン酸値が下がることになる。
※別の商品の説明では、塩化ランタンとリン酸はモル比1:1で反応するとあった。
今回は100ccの海水に125nlを添加した。
※実際にはRO/DI水で2000倍に希釈したリキッドフォスフェイトリムーバー溶液を使っている。
これは100リットルの海水に0.125mlを添加したのと同様なので、0.15ppmのリン酸を固定出来るはずだ。

反応時間がどの位なのか不明だが、そう時間がかかる反応とも思えない。
とりあえず海水をかき混ぜながら20分ほど待ってからリン酸塩濃度を測った。

リキッドフォスフェイトリムーバ添加前の水槽水のリン酸塩濃度が0.067ppmで、添加後は0.04ppmとなった。
つまり0.027ppm減少したことになる。
リン酸塩濃度が低いと減少率が悪くなるという話はいくつか報告されている。
過剰添加ではKHが下がるので、リン酸塩よりも他の何かと反応するのかも知れない。

スタティックテストなので、さらに375nlを添加してみた。
100リットルの海水に0.5mlを添加したのと同等となり、100リットルの海水のリン酸値を0.3ppm落とせるだけの量だ。
KHは添加前の7から6+に落ちた。
リン酸塩値は0.009ppmまで下がった。

さらに500nlを追加した。
100リットルの海水に1mlを入れたのと同等になり、100リットルの海水のリン酸値を0.6ppm落とせる量になる。
KHは6になった。
一日辺り1ppm以上落とすなと書かれているのは、分量的にこれ以上はKHなどへの影響が大きくなるからだろう。
目視で若干の白濁が感じられるが、10分程度で白濁は消えた。
リン酸値は0.0003ppm以下(表示がゼロ)になった。

水槽への添加では、最初は約240リットルの水槽水に対して0.3mlを添加したところ、リン酸塩値は0.05ppmから0.015ppmへと0.035ppm下がった。
これは妥当な数値だ。
計算上ではリン酸塩値はゼロまで落ちる(0.15ppm落ちる)筈だが、低リン酸塩濃度では計算通りに行かない。

しかし翌日再度リキッドフォスフェイトリムーバーを0.25ml添加すると、添加前の0.052ppmが0.083ppmへと上昇した。
これがよく分からない。
更に0.25mlを添加すると、今度は0.129ppmまで上昇した。
何故上昇するのか、以前に使った時には上昇はしなかった。

水槽への添加はまたやってみたいとは思っている。
現在のところ水槽全体の調子は悪くはなく、出来るだけいじりたくないというのが本当のところだ。

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