5Gは速いのか遅いのか

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ITmediaの記事である。
山手線沿線のエリア整備を積極的に行うauは、山手線内野周辺で比較的安定した速度を出している。
16Mbpsと情けない速度がある一方で、500Mbps以上を叩き出すポイントも多く、単純平均は258Mbpsだった。
(東京の下りスピードその1より、以下同)
ソフトバンクも都内の整備を積極的に行っていると言い、最低の5Mbpsはアレとしても1Gbpsを超えるポイントもあり、単純平均では273Mbpsを記録する。
ドコモはエリア整備の遅れからか5Gらしい速度を記録していない。
楽天モバイルはさすがに遅く、数年前のLTEといった感じだ。

楽天モバイルは、記事によれば「同社の矢澤俊介副社長は半導体不足を原因として、5Gのエリア展開の時期が遅れていることを明らかにしている。」とある。
しかし今年7月には、LTE基地局整備は半導体不足の影響で遅れているが、5Gの基地局整備に影響はないとしていた。
半導体不足は楽天にとってのマジックワードいや、エクスキューズというのか。

記事では「半導体不足が解消し、同社の表明通りに状況が推移するなら、2022年夏までには5Gエリアが急速に拡大する可能性もある。」としているが、これは逆だな。
楽天モバイルの基地局整備が軌道に乗った時が、半導体不足が解消された時と言った方が良いだろう。

半導体と言っても範囲が広い。
現在製造の後れが目立っているのは、カスタムのワンチップコントローラ系だそうだ。
自動車用のワンチップCPUなどもそれに該当し、日産は一部汎用半導体による設計に切り替えたとか。
専用デバイスの増産を行うと、ラインが取られてしまうので汎用デバイスの製造数が減る。
こうした事から、特に量産品や自動車などでは大きな影響が出ている。
自動車用に関しては2020年に自動車各メーカが半導体製造にストップをかけた。
半導体の製造には半年くらいかかるので、需要回復後に各メーカが一斉に発注を再開すると、メーカのラインは混雑する。
製造量には限りがあるので、各発注者が製造ラインの取り合いを演じるというわけだ。

では何故楽天モバイル以外の事業者用設備に納期遅延が出ていないのか。
厳密には影響はあるとは思うのだが、産業用のデバイスと民生用のものではマーケットのスケールなども異なるので、影響範囲が違う。
多くの基地局はセルベースのLSI(価格は高いが少量生産が出来る)やFPGAも使っている。
楽天モバイルが、基地局設備に自動車用CPUを流用しましたとでも言うのなら影響は出るのだろうが、楽天自身その内容を明らかにしていない以上、真相は分からない。

平均速度はLTEでも速度が速ければ上がる。
電車内以外(東京の下りスピードその2)では、ドコモが単純平均で198Mbps、ソフトバンクが159Mbps、auが152Mbps、楽天モバイルは55Mbpsだった。
LTEでの最低速度は楽天モバイルの2.34Mbps〜3Mbps(20ヶ所中6ヶ所)、ソフトバンクの3.79Mbpsだ。
LTEでの最高速度はドコモが164.94Mbps、ドコモは5Gエリアが少ないがLTEの速度が速い。
5Gの最低速度は楽天モバイルの2.92Mbps、最高速度はソフトバンクの1069.54Mbpsとなっている。

ドコモは5Gになった所が(20ヶ所中)9ヶ所、auは5ヶ所、ソフトバンク12ヶ所、楽天モバイルは2ヶ所しかなかった。

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この記事へのコメント

  • こやま

    半導体不足、実感してるようなしてないような。
    一部はチップ抵抗も奪い合いになってますね。
    発注したオシロやカーブトレーサが二ヶ月遅れで
    まだ納品されず、、、です。
    メーカーの言い訳は、測定器に使うFPGAが枯渇
    してるらしいです。
    2021年11月19日 15:26
  • F&F

    FPGAも不足しているんですね。
    台湾のデザインハウスによれば、TSMCの特急料金がかなり値上げされているみたいな話でした。
    カネさえ出せば作ってくれるのかどうかは問題で、日本の企業のように予定通りに中々動いてくれないので。
    2021年11月19日 17:21
  • しん

    半導体不足、通信業界ではRealtekのphy関連と、TIのアナログ部品が入手状況最悪です。
    接待攻勢や値上げを飲む海外メーカーに対して、今まで安くしろ、安くしろとしか言ってこなかった日本メーカーは後回しにされています。。。
    2021年11月19日 21:06