IH加熱器は安全か(2)

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それまでのガスコンロを撤去してIH調理器を設置した。
ガスコンロは厚みがあるのだが、IH調理器は薄型なので低くなった。
使う人間は小柄なので、鍋の中が見やすいから楽だという。

100V用なので最大出力は1.4kW程度、2つの加熱器を同時動作させるには合計電力が1.4kWを超えないようにしなければいけない。
使った感じを聞いてみると、やはり熱量がガスより少ないという。
フルパワーでも1.4kWしかないので、これは致し方ない。
200V版であれば1リットルの水を3分弱で沸騰させる事が出来るようだ。
ガスの高カロリーバーナーだと、1リットルの水は2分かからないで沸騰すると思う。

しかし関西電力によれば、高カロリーガスバーナーを使って1リットルの水を沸騰させるためには4分以上かかるそうだ。
発熱量の65%位が無駄になり、残りの35%が加熱に使われるという計算か。
いったいどんな容器に水を入れて実験したのだろう。

現在発売されている高効率ガスコンロの効率が55%程度、IH加熱器の効率が79%程度だそうだ。
ドライブ回路やコイルの損失は5%程度まで小さく出来ているようなので、総合効率として75%程度になる。
ガスコンロは15年程度前に製造された古いものでは46%程度の効率らしい。

25℃の水を2分で100℃まで上げるには、約2.6kWのパワーが必要だ。
ガスの高カロリーバーナーは4.2kW〜5.25kWなので、効率が50%程度だとしても2分弱で沸騰する。
関西電力の計算は不思議だ。
200V版のIH加熱器では3分弱かかると言う事なので必要な熱量は約1.9kW、3kWのIH加熱器なら現実的な時間だ。

IH推進派に言わせると、ガスコンロの最大火力は2kW以下(バーナー出力に効率50%を乗じた数値?)なのに対してIHは3kWの出力なので強力だと言っている。

200V版で3kW位の出力が出ればガス並みには使えると思う。
(2口IHで2kW+2kW、ラジエントヒーター付き3口で3kW+2kW+ヒーター1kW程度のものが多い)
少なくとも1.4kWではガスには遠く及ばない。
調理器具の問題もある。
IHは鍋やフライパンの底面しか温まらない。
IH対応調理器の多くはステンレス製で熱伝導性が悪い。
アルミ製の鍋の底面にステンレス板を張ったような構造のものが今は一般的だろうか。
ガスの場合は熱流が鍋の側面も温めるのだが、IHは底面だけなので温度分布が激しい。

200V版でフルパワー加熱をすると鍋の底が変形する事があるという。
しかし側面などは余り温まらず、料理を強く加熱しようとパワーを上げる。
すると底面に接している材料が焦げ、過熱した鍋が変形する。
IHを使う場合は熱伝導性の良いものを選ばないといけないのだが、現状ではステンレスやアルミ、銅などを積層した調理器具になる。
多層鍋で内側に鉄やステンレスを入れたものは、IH調理器によっては使えない場合がある。
鍋の材質や構造で明らかに温まり方が異なるのだが、何が良いのかはよく分からない。

鍋全体を温めるという意味では電熱コンロの方が良いのかなと思う。
電熱器の場合は損失も問題になるわけだが、温まり具合としてはガスに近い。

100V用のIH調理器では、鍋の底面だけが危険なほどにまで温まる事はない。
フルパワーで加熱しても空焚きをしない限り危険な状態にはならない。
いくつかの鍋が使えなかったので廃棄、代わりにアルミ鍋+底面にステンレスプレートの付いたものを買った。
オールステンレス鍋では重くて高齢者には扱いづらい。

IHは安全なのだが、問題は電気代である。
都市ガスに比較するとエネルギコストは2倍くらいになる。
ウチにもIHコンロがあるのだが、長時間の煮物の時なら使っても良いかなと思う程度だ。
クーリングファンの音がうるさいのがどうにも邪魔な感じ。

IH推進派によれば、余計な発熱(炎による周囲温度上昇)がないので夏場は冷房に要する電気代が下がり、燃焼による炭酸ガスの発生がないので換気扇を動かす必要がなく、冬場の室温が保たれて暖房代が節約できるそうだ。
だからIH調理器自体の電気代はかかっても、トータルで見ればガスより安くなると主張している。

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この記事へのコメント

  • 農業通信員

    あくまで私見になりますが、「再加熱を安全に行なう」には、IHは安全で便利な感じ。ガスは、「料理をする」には色々応用が利くって感じでしょうか。
    宇宙船に備えるにはIHでしょうが、南極に持って行くならガスって感じかな。
    我が家はサステナブルっていうか、代替が色々効く(災害対策の一環?)ように、ガスコンロをメインに、IHのテーブルコンロとカセットコンロをバックアップにしています。
    数年前にパナソニックの展示場で見た、最高機種のIHヒータは、天ぷら鍋に次々に投入する海老天を、一つ一つカメラや温度センサで揚がり具合を管理して、スポットでIHの制御をしていて、凄い技術だと思いました。
    お湯の沸く速さは、どう考えても経験上も、ガスの方が200VIHより早いですね。
    専用の薬缶を使ったら?ってのは双方ありますが、それとて、ガスの専用薬缶を使うと、1Lでも1分くらいで沸く感じはします。計ったことが無いですが。
    2021年01月03日 13:53